【FF15ネタバレ有り感想】一応一通りやってみたので
あんまりブログとか書いたことないんですけど、タイトルのFF15を一通りやってみての感想などを書き記したく、こういったところに書きなぐってみます。
ネタバレおおアリで気になったところをあくまでも私の主観で書いてみるだけなので、ここでこういうイベント見れますよ!っていうのがあれば教えてくれると非常にありがたいです。ちょっと非難めいた記事になっちゃってますがそういう意図ではなく、全体としては楽しく遊んでいるのですが私が感じたシナリオに対しての不満ですので、そのあたりご了承ください。そして長い。一周目なので記憶違いもあるかも。
こちらはキングスグレイブ・ブラザーフッド視聴済みです。
以下ネタバレ
【グラディオのキャラ付け】
グラディオを頼れる兄貴分キャラにしたかったのは十分理解出来るのですが…。
最初タイタン戦の前、カーテスの大皿内で怒られます。
ノクトはタイタンの呼びかけによる頭痛でイライラしていて、グラディオは危険な場所でただでさえプロンプトとイグニスと離れて気が立っていて…という状況は理解できるようになっているのですが
それでも尚急に切れてきてなんだこいつ、という印象を受けました。
そもそもノクトが普段からぶっきらぼうなので頭痛によるイライラで普段と明らかに違うとはわからなかったですし
ノクトがある程度イグニスやプロンプトに八つ当たりのようなことをして、それをグラディオが優しめにたしなめる描写なんかがあれば急に怒られた…という感じはなかったかなあと思います。
またその後、列車の中でもグラディオとの言い争いになるのですが、ここも急に怒られたように感じました。
状況としてはルーナが死に、イグニスが失明しパーティーに重苦しい雰囲気が流れていて…という場面。
ルーナの死から離れられないノクトに「イグニスに声掛けてやれよ!」ということで怒ってくるのですが、
イグニスはノクトが目を覚ましたときに近くにいたわけで実際に会話もありました。
ルーナの死を知ってただでさえ落ち込むノクトにイグニスの失明が追い打ちをかけ、
指輪を手にしていたこともありノクトの頭の中はいっぱいいっぱいなわけです。
「持ち歩いても仕方ないから指輪つけろ!」みたいなこと言ってくるんですが
確か指輪をつけ魔法を使うと老化が早まるみたいな設定もあったはず。
そのなかで頭がいっぱいいっぱいになってるノクトを、例えば無責任な一般市民が無意識のうちに追い詰めてくるというならともかく
事情を知っているパーティーの兄貴分がさらに追い詰めてくる、
というのはなんとも腑に落ちず、グラディオの八つ当たりを受けたようにしか思えなかったです。
無責任な一般市民が…と書きましたが、モブの子どもあたりが「ノクティス様、早く魔法で悪者やっつけてね!」
とか言ってきて、それに対して何も答えられず旅を辞めたい、などの弱音を漏らし
それに対して諭す、ということならまだグラディオも兄貴分だったかなあ?など。
ゲームをやっていると、ルーナの死・イグニスの失明に堪えて電車に乗りオルティシエを発ったノクトの心中を推し量れないグラディオって一体何様…というような印象でしかなかったです。
【ルーナの死】
ここも分かりづらく…まず刺されたことも分かりづらいのですが、さすがに今のリアルなゲームでナイフが刺さるところを直で映すのは刺激的すぎる、という配慮かもしれません。
しかし、ルーナはアーデンが立ち去ったあともルシスの歴代王?の魂?的なものを呼び起こす行動をとったり、
タイタンが来る前のノクトをかばう前などさっきよりちょっと元気になったくらいの動きを見せます。
懐古厨と言われようと、エアリスはあんな高いところからあの長い剣で貫かれ
刺された瞬間髪がほどけてあっ…死んだ…って分かる感じだったのに。
それより重大な問題として、あんまりルーナが死んでもなにも思えなかったことです。
そもそもゲーム中でオルティシエより前にはほとんど回想のような形でしかルーナが出てきませんし、プレイヤーの中でルーナにそんなに思い入れがある人ってほとんど居なかったのではないでしょうか?
(キングスグレイブを見てからプレイしましたけど、それでもそんなに…)
もちろん、ノクトがルーナを大切に思っていることは分かるのですが、
私がルーナをそこまで大切に思えていなかった、ということです。
10年近く会ってなかったということですから具体的なエピソードは入れづらいと思うのですが、もうちょっとルーナが好きになれるような演出があればなあ、と残念です。
【イグニスの失明】
先程も触れたのですが、リヴァイアサン戦のあとイグニスが失明してます。
正直「えっ!?!??」と思いました…。
というのも、ノクトがリヴァイアサンの啓示を受ける前にあとの3人は一般市民の避難係を担当し、それが順調に終わったからプロンプトが迎えに来た、という話だったはず。
そのあとリヴァイアサン戦に突入しますが、半分イベント戦のような感じなので
こちらもなにをすればいいか分からずワタワタしつつ戦闘をすすめることになります。
その後全てが終わって、イグニスが「(怪我をしたのは)大規模な戦闘だったから」と説明するのですがどこで!?失明するほど!?なんで!?と思った方も多いのではないでしょうか。
多分、リヴァイアサンと戦ってる間に帝国兵との戦闘があったということなんですが
(実際に帝国の機体でリヴァイアサンに接近するので、戦って奪ったのでしょう)
最初の作戦会議では3人は避難係をしなきゃいけないから
帝国兵との戦闘についてはノクトが臨機応変に…という話だった気がしますし、
一度プロンプトと合流するのでその際に一言
「今イグニスとグラディオが外の帝国兵と戦って時間を稼いでるけど、それももう持ちそうにない」
とかなんとか言ってくれれば終わったあとにイグニスの変化で「間に合わなかったんだ…」と思えたかなあ?と。
【プロンプトのカミングアウト】
もーこれは本当に意味不明でした。
初期の設定が残っててこういうことをいい始めたのか、基地のなかでプロンプトが
「ほら魔導兵と同じ…」(シガイと同じ…でしたっけ?)とか言い出すので
一瞬シガイにされてしまったのかと思いました。
というか何が魔導兵と同じなのかわからなかったのでもう一回あのイベント見せてください。
ブラザーフッドも見てからプレイしていたのですが、それによると小学生の時には既にルシスに住んでいたはずですので、出身がニフルハイムってだけだと思います。
さすがに小学生より年齢が小さいときにルシスとの戦争に積極的に加担し殺戮を極めたなんてことはないでしょうし、
なんでこんなに後ろめたそうにカミングアウトしてくるのか…、しかも危険な敵陣で。
ノクトはルシスの王ですから、言いづらいのは分かるのですがさすがに急すぎました。
(しかもパーティーが和解する際に、困ったことがあればすぐ言って隠し事はなし!とか言い合ってる…)
伏線として、プロンプトが何かを隠してるようなサブイベントがあったりすれば
急に何言ってんだこいつ感が薄れたかなあとは思います。(あるのに見れてないだけだったらすみません)
それまでも帝国兵の基地に潜入したりはしてるので、そこで開かない鍵をプロンプトが開けられたりとか。
仲間もノーリアクションで今まで通り変わんないよ!って感じなんですけど
この設定を活かしたイベントが今まで何もなかったためにプレイヤーとしても
ふーん…?としかならなかったカミングアウトイベントでした。
イグニスが失明したあとのダンジョンではプロンプトが一番イグニスを気遣ってて
いいやつだなこいつ…って思ってただけにちゃんと扱ってほしかったなあ。
【レイヴス…】
可哀想過ぎる。そもそも何がしたかったのか分かりづらい。
神凪の血筋の人間として、ノクトが王にふさわしい人間であれば父王の剣を渡し
ルーナのことも陰ながら支えていた…と言うのは分かるのですが。
上記のあらましについて理解が一応出来るようにはなっていますが、ぜんっっっぜん納得行くようには出来てないです。
キングスグレイブで指輪はめて腕落としてた時点では力に溺れた小物くらいにしか見えなかったですし、
実際にキングスグレイブ内でルーナに「母上を殺したのは帝国です」と言われる場面もあったはず。
そもそもなぜ帝国の軍人になったのか、うまく帝国にごまをすってノクトに接触できる機を待つ、で良かったのに
将軍にまでなっちゃってキングスグレイブの描写もありますから、
上昇志向が強くルシスに復讐しようとしている人間だと私は思っていたわけです。
そのミスリードを覆せる要素は特になく、急にいい人だったっぽいムービーが流れてくるので戸惑います。
もとが生真面目でうまく立ち回れる人ではなかったのでしょうけど、
いまいち立ち位置が定まらず何がしたかったんだこの人は…となってしまい最期の悲惨さと合わさって結局腑に落ちないまま終わってしまったキャラクターでした。
【そもそも!】
そもそも、パーティーが無警戒すぎると思います。
1章の最後でアーデンに会ったときは、まだニフルハイムとの和平が成立すると信じて
ウキウキで旅をしてる頃ですし仕方ないのですが。
その後ルシスが襲撃を受け、故郷に帰れないという悲惨な事態に陥るわけです。
ゲーム内でも実際に国内であるにも関わらず魔導兵が襲ってくる、国内の帝国基地が活発化する…など
予断を許さないような状況なのです。
その中でも常に能天気なパーティーの連中に呆れ返ったプレイヤーも多いのではないでしょうか。
多少周囲の人に疑心暗鬼になるようなイベントがあっても良かったかなあとは思います。
話全体を暗くしたくない、ということも十分分かるんですがね。
また、そもそもニフルハイムやルシスのある星は、「だんだんと夜が長くなる病」に冒されています。
ゲーム内でも実際にだんだん夜が長くなり、自然と強いシガイと出くわすようになるのでオープンワールドのゲームの仕組みとしてよく出来ていると思います。
(自然と強い敵と戦わざるをえない状況が作れるため)
でもこれを活かしたサブイベントや会話が全然ないんですよね。
宿屋に泊まっても朝起きる時間が遅くなり、14時くらいでもう夕方かというような影の色をしていて
プレイヤーとしてはなんとなく焦燥を覚えるのに、ノクトたちはいつもどおり。
12時間くらいしか起きてないのに「そろそろ眠い…こんな時間だから…」というような会話を繰り広げます。
まだ21時!!宿屋を出たのも朝9時でしょ!!!!
ようやくそのことに触れられるのは中盤以降の列車の中。
その後はノンストップで話が進むので、プレイヤーとパーティーの間に齟齬が起こっているように感じます。
結局帝国との戦争についても、皇帝と将軍が死に帝国としての体をなさなくなりうやむやになっています。
ノクトの中には当初帝国への復讐心しかなかったはず。
それでも物語の中で王の力を得るうちに王としての自覚を持つようになり
やがて星を脅かす敵との戦いに身を投じる…というあらすじの流れがなんか急なんですよね。
帝国との戦いもぼんやりしたまま、もう一日中夜だ…とか言われても。
それに王の力を得るために旅を続けろと言われたり、神の力を借りに行くことになったり、途中途中での目的がブレてるようなところがあって分かりづらい。
せっかくサブイベントが豊富に用意されているのですから、もっと本編の理解を助けるようなものがあっても良かったかなあと思います。
世界観やキャラクターのイメージを深めるのにはいいのですが、もっとこのあたりの不自然なつなぎをフォロー出来るような本筋の補填があるとありがたかったなあ。
せっかくストーリーにも力を入れたオープンワールドということだったので。
戦闘やサブイベントはとても楽しいです。
モブハントは1件ずつしか受けれないのが不便ですが、大きな敵をハントするのに
予め魔法を作ったりブキをセットしたり名前から予想して耐性のつく料理を食べたりするのは楽しいです。
魔法は使いづらいのですが、そのぶん序盤からかなり強力なものが作れますし
経験値が多めにもらえる魔法やポイズンも一緒に掛けれる魔法は便利。
戦闘も多少モンスターのモーションに理不尽を感じることがあるものの、
レベルを上げて物理で殴れるので従来のRPGファンにとってはやりやすいかも。
逆にアクションとして敵のモーションパターンを読んで攻撃したい人にはちょっと辛いかもですがそのへんはアクション派の意見なんかも聞きたいかも。
サブイベントもめんどくさいものはあるのですが、チョコボをレンタルしておいて車で近くまで行って、それからキャンプの周辺をじっくり探索するのも旅してる感覚があって楽しい。
景色もきれいですし、ワクワクするようなミニイベントもたくさんあり
本当に学生の頃の旅行を思い出すような仲間とワイワイした感覚が懐かしくて楽しいです。
オープンワールドは得てしてストーリーや戦闘が単調なものになりがちなので、
FFとしてそこに挑戦していくという意欲では非常に期待していたのですが、
その分非常に分かりづらい部分が多く残ってしまいわたしとしては辛いシナリオになってしまいました。
実際に製作期間が長引き、ヴェルサス時代の設定などもあり
制作陣の間ではある意味キャラへの愛着や設定・性格などは常識のようになってしまっていたのではないでしょうか。
実際ボリュームの関係でかなりカットしたシーンも多かったようです。
(FF15と改定されてからのトレーラーの中にも、カットされてる部分が多くあるような気がします)
それによってメインのストーリーや各キャラへの性質というところについて
プレイヤーが十分に理解を深める…というところが困難になったように思います。
メインストーリーも謎が多く奥が深く複雑で感動でき、サブクエストもたくさんあり、
広い世界を十分に旅出来、戦闘も楽しく敵もたくさん、自由度も高い!
というのはどれもこれも実現出来ることではありませんから、
例えばメインのストーリーを重視するならサブクエストやミニイベントは本編の理解を深めるものを中心にし逆に遊びの自由度を高めたいのであれば基本設定をそもそもシンプルなものにし、旅行の行程を長くしてゆっくり遊べるものにすればよかったかもしれません。
どちらにせよ、欲張りすぎたのでストーリーとしてしんどいものになってしまったという印象を受け、キングスグレイブを見てストーリーに期待していた私としては残念なシナリオだと感じてしまいました。
ただ、まだまだ探索が残っていますししばらくは遊んじゃうと思います。