【FF15ネタバレ感想続き】最初からながながと愚痴2

続きです。
愚痴がつきない…。

 

 

その後3人+アラネアでミスリルを取りに行くのですが…。
なぜこの状況で敵軍とわかっているアラネアと仲良く出来るのか。

アラネアは傭兵で帝国に忠誠を尽くしているわけではなく、疑問を抱いていることは会話のなかで判明しますが、最初くらいもっと警戒しててもいいのでないでしょうか。
かといってアラネアが身を挺してパーティーをかばってくれるシーンとかもないですし、会話しただけで「帝国軍だけど変わった人だね~」となるのは納得がいきません。

アラネアはサバサバした女騎士で見た目も含めていいキャラだと思うのですが、帝国を抜けるくだりを含めても雑に扱われた印象で残念です。

 

その後発電所でシガイ退治なのですが、工場なのに防護服が1着しかないってどういうことなの…という小さい話はともかく、一人を行かせるのに王子選ぶってどういうことなんですかね。
ノクトが死ぬと王家の血筋が途絶え本当の滅亡になってしまうはず。
こういうところでノクト以外のキャラが操作出来るようになっていればゲームとしても厚みが増すのに…。

さらに工場内で合流するグラディオ、なんでこんな仕事請けてるんだ!
こちらが帝国の監視下でミスリル探しをしなきゃいけないことを知っていれば、心配してすぐに駆けつけてくるのでは?仮にも王の盾なのですから。

修行のためにハンター仕事を請けていたのかもしれませんがそれも語られることはありません。グラディオが居なくて困る描写もないし一体何のための離脱だったんでしょう。ずっとアラネアいてくれ~と思ったプレイヤーも少なくなかったのでは。

 

そしてオルティシエへ。
せっかくシドから話を聞けるタイミングがあるので、ここでレギスたちの旅の様子を知りたかったものです。

 

というかオルティシエに行く船の様子はここでしか見れません。
あとからアンブラを呼んでオルティシエに行けるようにはなるのですが、なんでアンブラにそのような能力があるのかは全く不明。
であれば、映像は使い回しでもガーディナから船に乗れるようになったほうがよほど説得力があったと思います、どのみちロードは挟むのだし。

あとなんでルーナが王都にいたのかもイグニスの推測のみでした、このへんコル将軍が説明してくれないとキングスグレイブ見ていない人にとっては完全に置いてけぼりです。じゃあ結婚式王都でやれよ!ってなりますよね。

 

ルーナの演説についても、なんで演説することになったかよくわかりませんでした。
銃を向けられるムービーとかありましたが、監視するだけで銀行強盗に突っ込むくらいの勢いで帝国兵がドバドバと…。

 

カメリア首相・アコルドについても納得いきません。
アコルドに今動かせる兵が居ないと言っていますが、この世界状況で兵がいない国家などありえるのでしょうか?動かせる兵がいないのにルーナを匿って、帝国からの脅しもありどうするつもりだったのでしょう?。

毅然としていて自国民のことをしっかり考えることを主眼とした首相なら、当然帝国の要求を黙って飲まないで済む程度の軍備があってしかるべきですし、ルシスでの騒ぎを知っていたのならルーナを匿い儀式を行うことを許すべきではなかったのではないでしょうか?そもそも他国の軍が首都に入ることを容認しておいて、市民の避難に3人ほど人員を貸したところで、何が変わるのでしょうか…。自分でも帝国が最近おかしいと言っておきながら…。

 

ここは、逆に強いものに流されまくるような情けない首相でも良かったかもしれません。ノクトやルーナにはいいことを言っておいて帝国にもヘコヘコして…という人なら、アコルド兵と帝国兵に追われながらルーナとノクトで啓示をしなければならない展開になったと思いますし、ここでしっかりルーナと共闘しておけばルーナの死ももう少しショックだったかもしれません。

ルーナがどういう経緯でオルティシエにて匿われていたかも不明で、何か取引があったならそこを書いておけばルーナの人となりも想像出来たものになったと思います。

 

 

その後については前回の記事でかなり書いたのですがそれでも…。

 

まずちょくちょく流れるルーナとレイヴスの回想。テネブラエでの回想だと思うのですが、これ時系列いつ!
キングスグレイブのあと、インソムニアから旅立ったルーナは帝国から逃げながらオルティシエまでたどり着いています。

アーデンは指輪をノクトにはめてもらい、その力を得たノクトを殺すことで王家を滅ぼすことが狙いでしたが、帝国としてはクリスタルの力を得るために指輪が欲しく、実際にカメリア首相も「匿う」という表現を使っています。アーデンは宰相ということもあり、すべての軍を意のままに操れるというわけでもなかったのでしょう、ルーナにもそれなりに追っ手が居たと思われます。

(レイヴスもある程度はコントロール出来たかもしれませんが、アーデンとの会話で「他国出身の将軍ゆえ苦労している」という話もあったので、やはりルーナに追っ手がなかったとは思えません)


ずっと旅程で一人だったとも思えませんが、テネブラエの自宅など一番警戒される部分なのでは?自宅に帰れる状況だったとは考えにくいです。また、レイヴスは将軍になっているので自宅とはいえ他国に気軽に行ける状況だったのかどうかよくわかりません。というかルシスの襲撃に加担し指輪をはめて失ったその腕でルーナを慰めて、お前の意志を伝えろ!!ってサイコパスなのでは?

キングスグレイブはもちろん別作品ですが、スピンオフというわけではなく正式に前日譚なのですし、このあたりの時系列やキャラ設定の謎さというのはストーリーの理解を大きく阻害しています。

 

 

 

また、アーデンからシガイはもともと人であったことが明かされますが、これにパーティーが苦悩したような素振りは一切ありません。じゃあそんな設定いらなかったよ!!

 

レイヴスが処刑される話はラジオなんかで流れていたのですが、処刑といいながら遺体が散乱していて剣を持っています。処刑なら普通絞首台とかでやるし武器持ったままとかありえないでしょ…。

だったらもう最初から処刑の話は無しにして、アーデンにシガイ化させられたレイヴスと戦い倒した瞬間に正気を取り戻し、父王の剣と自分の手記を託すという流れで良かったのではないでしょうか。ありきたりではありますが。

処刑と言いながらこっそりとアーデンが殺しただけなのであれば、それもなんとか言っていただかないと、公式にラジオで処刑と流れていれば普通は国家としての刑罰の方だと思います。水神討伐作戦の責任を取ってという話だったのに、あんなところに遺体が散らばる処刑って一体…。

 

 

 

そもそもアーデンの目的がよくわかりません。
王家への復習のために、完全に王となったノクトを殺したいというのはいいとして、指輪を渡せと言いながらルーナを殺す必要はあったのでしょうか?死んだら渡せないじゃん…。

もしすべての啓示を終わらせ使命を果たし、星の病の進行を遅らせてしまうルーナが邪魔になったのならそういう言い方をしてくれないと、あの状況でルーナが死んでしまうと下手すると永遠に指輪が行方不明になりかねません。

 

というかゲンティアナはシヴァだったんですけどどこで何してたんですかね…せっかく水辺だしタイタンじゃなくてシヴァが助けに来てくれても良かったと思います。
「神凪としてではなく大きな力がある」とルーナに言っておきながら、神凪としての使命が終わったらルーナは退場ではまったく大きな力の見せ所がありませんでした。

(話の流れとしては、ノクトがルーナを会いしていること、ルーナがノクトを愛していることが神凪としてではない大きな力なのではないかと思うのですが、それが本編で力として見られる場面が無いのがあのときの会話に意味を持たせていません。それっぽいこと言ってるだけにとどまってしまってます)

 

 

そしてラストバトル。
仲間との絆を大切にしておきながら、タイマンのみで終わりって…。

もちろんタイマン演出がダメというわけではないのですが、タイマンのあとに第2形態で仲間全員と戦いたいでしょう、仲間に思い入れがあれば尚更。

ラスボスはイフリートと言われればそれまでなのですが、普通にプレーしていたらイフリートよりアーデンに思い入れ(というか恨みつらみ)があるのは必然だと思うのですが…。タイマンなこともあり、せっかくのラストバトルがイベント戦闘のように思えてしまいました。

ラストがイベントバトルなのがダメというわけではありませんが、FF10はジェクトを倒したあとに召喚獣バトルが仲間に別れを惜しむイベントバトルだったわけで、これでずっと追い続けてきたジェクト戦がイベント的な感じだったらやっぱりちょっと違うと思います。

 

 

 

散らかった文章になってしまいました。

当然ゲームですから、プレイヤーの想像力に委ねられる部分というのはあると思います。しかし、明らかに整合性のとれていない物語の辻褄を合わせる部分にプレイヤーの想像力を使うというのは、明らかに間違っている話です。

普通はゲームで語られなかった部分や、エンディングの後の世界、2周目をプレイした際にああこここういうことか~~、こう思ってたのかな~~という部分で想像力を使いたいのではないでしょうか。
DLCなんかはミニゲームだとか追加モブハント・追加ダンジョンなんかを中心にし、本編で一応のストーリーが理解出来なければゲームとして未完成だと言われても仕方が無いと思います。

 

ヴェルサスのトレーラーを見たときから非常に期待していて、キングスグレイブと体験版をやり非常に楽しみにしていたので、シナリオが支離滅裂で本当に悲しいです。


FFで戦闘が楽しい・育成が楽しい・ミニゲーム毎回やってしまう…という人、色々居ると思うのですが、私はいつもシナリオを楽しみにプレイしていました。そういうFFファンも多いと思います。
ヴェルサス原案のゲームをプレイ出来ることはもうないのでしょうか…。長々と愚痴を書いて終わりとしたいと思います。

【FF15ネタバレ感想続き】最初からながながと愚痴

ヴェルサスのトレーラー見てたら悲しくなってきたので、こっそりとぐちぐちと…続けていきます。愚痴です。

 

 

そもそも、ゲームデザインとしてオープンワールドのマップが今回のストーリーにあっていないように感じました。

チャプター2以降、祖国は襲撃を受けたので戻ることもできず、当初の旅の目的であった和平のための結婚式もどうなるのやら…といった感じで非常にシリアスです。

となると、チャプター1でキャラクターに愛着を持った人たちほどストーリーに沿ってそれなりにメインクエストをさっさと進めてしまうものではないでしょうか。実際キャンプしたりチョコボに乗ってはしゃいでる状況じゃないですし。

 

 

旅の目的も、よくわかりません。
最初は和平協定で結ばれた結婚式のために…ですが、そもそもキングスグレイブ見てないとなんでルーナと結婚することが和平協定の一部となり得るのか分からないと思います。普通ならノクトと帝国側の姫とかが結婚しますよね。

(ルーナは神凪として、世界中で尊敬されている存在であること、その神凪が治めるテネブラエは現在自治が認められているものの帝国の支配下にあること、についての説明がゲーム内で不足しています。イグニスは参謀キャラなんだからそのへんよく分かっていないプロンプトに説明する…という形でもいいでしょうに)

 

ところが、和平協定は裏切られる形で無くなったため、一旦旅の目的を失うわけです。
ここらへんの喪失感とかがしっかり描けていないことが問題。すぐにコル将軍と会って次のことを教えてもらえるので、目的がブレブレのように感じてしまいます。

 

その後、真の王となるためにはファントムソードを集めることが必要と言われるので、ファントムソードを探すことになります。
ここは話としては力を求めて仲間と旅をする王道のRPGなのですが、細部が雑です。

まず現在不明の墓所の場所を探してくれているはずのコル将軍がその後オルティシエに発つまで出てこない。コル将軍がハンター仕事を受ける代わりにハンターに探してもらうとかいう話はどうなったんだ…、しかもディーノの宝石クエストで墓所のあるダンジョンに行かされます。慈王の墓所なんてむき出しになってるんだからその情報くらい教えてくれてよかったのに。コールマークスタワーなんて見るからに怪しいですし逆に火山の奥とか炭鉱の岩の隙間の先にある墓所とかどうなってるんだ。このへんは世界に散らばる本で墓所や王のエピソードが見れても良かったと思います。

(逆に世界で見れる神話については、世界観として重要なものではないのでしょうか。各地の本は貯めておいて読み返す事もできないですし、チュートリアルで絵画が飾ってあるので、どこかの教会でそういう話を教えてくれるイベントがあってもよかったのでは?そのへんが雑に感じるところです。)

 

ここのチャプターでダンジョン内のファントムソードを全部集めなきゃいけないことにすれば、旅としてはまだ納得出来るし、どこのダンジョンからでも自由に攻略できるようにすればオープンワールドとしての体裁も整ったはず。(順番をある程度絞りたいなら、先に3つほどダンジョンの場所を教えてもらい3つがクリア出来たら将軍から連絡が来て残りの墓所を教えてくれるとか)

クリア後には各ダンジョンの奥に高難易度のダンジョンが設定されているので、それをそのまま活かせばファントムソードまでのダンジョンは多少難易度を下げても問題なかったと思います。

 

また、父のレギスも30年前は旅をしたということで、おそらく墓所をめぐる旅をしたのかと思うのですが、シドのサブイベントで全開の旅の話が聞けるイベントがあってもよかった、というか無くちゃおかしいと思います。

FF15のテーマとしては、父と子の関係性というのも重要だったはず。
FF10は各地に残るスフィアやアーロンの思い出話からジェクトの人となりが分かるようになっていましたが、15はそういうの一切なし。キングスグレイブを見ていないと、まったくどんな人かもわかりません。
(更に言うなら30年前は何のために旅をしていたのかきっちり教えてほしいです)

 

すべてファントムソードを集めないまま、今度は神の力を求めるとかいう話になるので目的がブレているように感じられます。最後までファントムソードを集めなくてもクリア可能なので、ファントムソードってなんだったんだろう…って話になります。

その合間でノクトたちがレイヴスに会って父の剣を携えていることに気付き、負けイベントでも挟んでおけば話としてもつながる…かな?

 

ファントムソードをすべて集めたあとに、ルーナからの交換日記で「ファントムソードだけでは真の王になれない、神の啓示を受けクリスタルに認められなければ…」ということを教えてもらっていれば、神の啓示を受けながら指輪を受け取ることを目的にも出来たと思います。

 

頭が痛いからといって知らない人からの誘いでホイホイタイタンのところまで行き死にかけ、レガリアまで盗られてしまうのは、国が襲撃を受け帰るところのない一行の行動としてあまりに軽率すぎます。

(やばくなったら帰るとか言ってますけど実際やばくなったら正体を知ったアーデンの船に乗せてもらう準備のなさ)

 

参謀であるイグニスがアーデンのことを知らないのも不自然極まりなかったですが、そこは「これだけ情報量に差があるから戦争にボロ負けしてるんだな…」と思いました。ただイグニスは後にジグナタス要塞については説明してくれており、こういうところも雑です。和平協定のための結婚式を挙げるなら帝国のお偉方も出席するでしょうに、宰相すら知らないなんて外交として問題があるように思えます。

そもそもキングスグレイブの時点でアーデンが直接ルシスの王城に乗り込み和平協定の話をしているのですから、レギスから赤い髪の宰相には気をつけろという話くらいあっても良かったような気がしないでもないですが。

 

その後レガリアの無いままラムウの啓示を受けることになりますが、まずレガリアが盗まれるくだりで話がごちゃごちゃになっています。

なぜ帝国軍はレガリアを接収したのか?当然王子たち一行をおびき寄せる狙いはあったでしょうが、この時点でノクトたちを殺すことはアーデンの狙いではなかったはず。
アーデンのことを帝国内でよく思っていない人もいるのは当然わかりますが、レイヴスに絡まれたあとにいけしゃあしゃあと登場してくるんですよね。ここにレガリアあったの知ってたの?何がしたかったの?って感じ。

 

それに乗って帝国基地に乗り込むのもなんだかなあです。代車断ったらしいですけど祖国がなくなるような状況なのに何を言っているのか…。


レガリアがそんなに大切なら、コル将軍からレギスが死んだ話を聞いたあとに「レガリアが唯一の形見になっちゃったな」という言うような会話くらいは欲しかったです。この時点では父王の剣の行方はわからなくなってたはずですし…。旅の中でレガリアが一行の中で大切なものだとプレイヤーに思わせるイベントがあっても良かったかと思います。

 

その後のグラディオの離脱については先の記事でも述べたとおり何言ってるんだ…という感じ。もしグラディオがレイヴスに突き飛ばされたことを重く捕らえ、王の盾としてもっと強くなりたいが今このような状況でパーティーを一次離脱して大丈夫だろうかという葛藤があったのなら、当然それが分かるようなサブクエストやイベントを用意すべきでした。ベヒーモスの肉でカップ麺とかそんなのあとからDLCで出してください。

 

 

長くなってきたから分けようかな。

 

 

【FF15ネタバレ有り感想】一応一通りやってみたので

あんまりブログとか書いたことないんですけど、タイトルのFF15を一通りやってみての感想などを書き記したく、こういったところに書きなぐってみます。

ネタバレおおアリで気になったところをあくまでも私の主観で書いてみるだけなので、ここでこういうイベント見れますよ!っていうのがあれば教えてくれると非常にありがたいです。ちょっと非難めいた記事になっちゃってますがそういう意図ではなく、全体としては楽しく遊んでいるのですが私が感じたシナリオに対しての不満ですので、そのあたりご了承ください。そして長い。一周目なので記憶違いもあるかも。

 

こちらはキングスグレイブ・ブラザーフッド視聴済みです。
以下ネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【グラディオのキャラ付け】
グラディオを頼れる兄貴分キャラにしたかったのは十分理解出来るのですが…。

最初タイタン戦の前、カーテスの大皿内で怒られます。
ノクトはタイタンの呼びかけによる頭痛でイライラしていて、グラディオは危険な場所でただでさえプロンプトとイグニスと離れて気が立っていて…という状況は理解できるようになっているのですが
それでも尚急に切れてきてなんだこいつ、という印象を受けました。

そもそもノクトが普段からぶっきらぼうなので頭痛によるイライラで普段と明らかに違うとはわからなかったですし
ノクトがある程度イグニスやプロンプトに八つ当たりのようなことをして、それをグラディオが優しめにたしなめる描写なんかがあれば急に怒られた…という感じはなかったかなあと思います。

またその後、列車の中でもグラディオとの言い争いになるのですが、ここも急に怒られたように感じました。
状況としてはルーナが死に、イグニスが失明しパーティーに重苦しい雰囲気が流れていて…という場面。

ルーナの死から離れられないノクトに「イグニスに声掛けてやれよ!」ということで怒ってくるのですが、
イグニスはノクトが目を覚ましたときに近くにいたわけで実際に会話もありました。
ルーナの死を知ってただでさえ落ち込むノクトにイグニスの失明が追い打ちをかけ、
指輪を手にしていたこともありノクトの頭の中はいっぱいいっぱいなわけです。

「持ち歩いても仕方ないから指輪つけろ!」みたいなこと言ってくるんですが
確か指輪をつけ魔法を使うと老化が早まるみたいな設定もあったはず。
そのなかで頭がいっぱいいっぱいになってるノクトを、例えば無責任な一般市民が無意識のうちに追い詰めてくるというならともかく
事情を知っているパーティーの兄貴分がさらに追い詰めてくる、
というのはなんとも腑に落ちず、グラディオの八つ当たりを受けたようにしか思えなかったです。

無責任な一般市民が…と書きましたが、モブの子どもあたりが「ノクティス様、早く魔法で悪者やっつけてね!」
とか言ってきて、それに対して何も答えられず旅を辞めたい、などの弱音を漏らし
それに対して諭す、ということならまだグラディオも兄貴分だったかなあ?など。

ゲームをやっていると、ルーナの死・イグニスの失明に堪えて電車に乗りオルティシエを発ったノクトの心中を推し量れないグラディオって一体何様…というような印象でしかなかったです。

 

 

【ルーナの死】
ここも分かりづらく…まず刺されたことも分かりづらいのですが、さすがに今のリアルなゲームでナイフが刺さるところを直で映すのは刺激的すぎる、という配慮かもしれません。

しかし、ルーナはアーデンが立ち去ったあともルシスの歴代王?の魂?的なものを呼び起こす行動をとったり、
タイタンが来る前のノクトをかばう前などさっきよりちょっと元気になったくらいの動きを見せます。
懐古厨と言われようと、エアリスはあんな高いところからあの長い剣で貫かれ
刺された瞬間髪がほどけてあっ…死んだ…って分かる感じだったのに。

それより重大な問題として、あんまりルーナが死んでもなにも思えなかったことです。
そもそもゲーム中でオルティシエより前にはほとんど回想のような形でしかルーナが出てきませんし、プレイヤーの中でルーナにそんなに思い入れがある人ってほとんど居なかったのではないでしょうか?
(キングスグレイブを見てからプレイしましたけど、それでもそんなに…)

もちろん、ノクトがルーナを大切に思っていることは分かるのですが、
私がルーナをそこまで大切に思えていなかった、ということです。
10年近く会ってなかったということですから具体的なエピソードは入れづらいと思うのですが、もうちょっとルーナが好きになれるような演出があればなあ、と残念です。

 

 

イグニスの失明】
先程も触れたのですが、リヴァイアサン戦のあとイグニスが失明してます。
正直「えっ!?!??」と思いました…。

というのも、ノクトがリヴァイアサンの啓示を受ける前にあとの3人は一般市民の避難係を担当し、それが順調に終わったからプロンプトが迎えに来た、という話だったはず。
そのあとリヴァイアサン戦に突入しますが、半分イベント戦のような感じなので
こちらもなにをすればいいか分からずワタワタしつつ戦闘をすすめることになります。

その後全てが終わって、イグニスが「(怪我をしたのは)大規模な戦闘だったから」と説明するのですがどこで!?失明するほど!?なんで!?と思った方も多いのではないでしょうか。

多分、リヴァイアサンと戦ってる間に帝国兵との戦闘があったということなんですが
(実際に帝国の機体でリヴァイアサンに接近するので、戦って奪ったのでしょう)
最初の作戦会議では3人は避難係をしなきゃいけないから
帝国兵との戦闘についてはノクトが臨機応変に…という話だった気がしますし、
一度プロンプトと合流するのでその際に一言
「今イグニスとグラディオが外の帝国兵と戦って時間を稼いでるけど、それももう持ちそうにない」
とかなんとか言ってくれれば終わったあとにイグニスの変化で「間に合わなかったんだ…」と思えたかなあ?と。

 


【プロンプトのカミングアウト】
もーこれは本当に意味不明でした。

初期の設定が残っててこういうことをいい始めたのか、基地のなかでプロンプトが
「ほら魔導兵と同じ…」(シガイと同じ…でしたっけ?)とか言い出すので
一瞬シガイにされてしまったのかと思いました。
というか何が魔導兵と同じなのかわからなかったのでもう一回あのイベント見せてください。

ブラザーフッドも見てからプレイしていたのですが、それによると小学生の時には既にルシスに住んでいたはずですので、出身がニフルハイムってだけだと思います。

さすがに小学生より年齢が小さいときにルシスとの戦争に積極的に加担し殺戮を極めたなんてことはないでしょうし、
なんでこんなに後ろめたそうにカミングアウトしてくるのか…、しかも危険な敵陣で。
ノクトはルシスの王ですから、言いづらいのは分かるのですがさすがに急すぎました。
(しかもパーティーが和解する際に、困ったことがあればすぐ言って隠し事はなし!とか言い合ってる…)

伏線として、プロンプトが何かを隠してるようなサブイベントがあったりすれば
急に何言ってんだこいつ感が薄れたかなあとは思います。(あるのに見れてないだけだったらすみません)
それまでも帝国兵の基地に潜入したりはしてるので、そこで開かない鍵をプロンプトが開けられたりとか。

仲間もノーリアクションで今まで通り変わんないよ!って感じなんですけど
この設定を活かしたイベントが今まで何もなかったためにプレイヤーとしても
ふーん…?としかならなかったカミングアウトイベントでした。

イグニスが失明したあとのダンジョンではプロンプトが一番イグニスを気遣ってて
いいやつだなこいつ…って思ってただけにちゃんと扱ってほしかったなあ。

 


【レイヴス…】
可哀想過ぎる。そもそも何がしたかったのか分かりづらい。
神凪の血筋の人間として、ノクトが王にふさわしい人間であれば父王の剣を渡し
ルーナのことも陰ながら支えていた…と言うのは分かるのですが。

上記のあらましについて理解が一応出来るようにはなっていますが、ぜんっっっぜん納得行くようには出来てないです。

キングスグレイブで指輪はめて腕落としてた時点では力に溺れた小物くらいにしか見えなかったですし、
実際にキングスグレイブ内でルーナに「母上を殺したのは帝国です」と言われる場面もあったはず。

そもそもなぜ帝国の軍人になったのか、うまく帝国にごまをすってノクトに接触できる機を待つ、で良かったのに
将軍にまでなっちゃってキングスグレイブの描写もありますから、
上昇志向が強くルシスに復讐しようとしている人間だと私は思っていたわけです。
そのミスリードを覆せる要素は特になく、急にいい人だったっぽいムービーが流れてくるので戸惑います。

もとが生真面目でうまく立ち回れる人ではなかったのでしょうけど、
いまいち立ち位置が定まらず何がしたかったんだこの人は…となってしまい最期の悲惨さと合わさって結局腑に落ちないまま終わってしまったキャラクターでした。

 


【そもそも!】
そもそも、パーティーが無警戒すぎると思います。
1章の最後でアーデンに会ったときは、まだニフルハイムとの和平が成立すると信じて
ウキウキで旅をしてる頃ですし仕方ないのですが。

その後ルシスが襲撃を受け、故郷に帰れないという悲惨な事態に陥るわけです。
ゲーム内でも実際に国内であるにも関わらず魔導兵が襲ってくる、国内の帝国基地が活発化する…など
予断を許さないような状況なのです。
その中でも常に能天気なパーティーの連中に呆れ返ったプレイヤーも多いのではないでしょうか。

多少周囲の人に疑心暗鬼になるようなイベントがあっても良かったかなあとは思います。
話全体を暗くしたくない、ということも十分分かるんですがね。

 

また、そもそもニフルハイムやルシスのある星は、「だんだんと夜が長くなる病」に冒されています。
ゲーム内でも実際にだんだん夜が長くなり、自然と強いシガイと出くわすようになるのでオープンワールドのゲームの仕組みとしてよく出来ていると思います。
(自然と強い敵と戦わざるをえない状況が作れるため)

でもこれを活かしたサブイベントや会話が全然ないんですよね。
宿屋に泊まっても朝起きる時間が遅くなり、14時くらいでもう夕方かというような影の色をしていて
プレイヤーとしてはなんとなく焦燥を覚えるのに、ノクトたちはいつもどおり。
12時間くらいしか起きてないのに「そろそろ眠い…こんな時間だから…」というような会話を繰り広げます。
まだ21時!!宿屋を出たのも朝9時でしょ!!!!

ようやくそのことに触れられるのは中盤以降の列車の中。
その後はノンストップで話が進むので、プレイヤーとパーティーの間に齟齬が起こっているように感じます。
結局帝国との戦争についても、皇帝と将軍が死に帝国としての体をなさなくなりうやむやになっています。

ノクトの中には当初帝国への復讐心しかなかったはず。
それでも物語の中で王の力を得るうちに王としての自覚を持つようになり
やがて星を脅かす敵との戦いに身を投じる…というあらすじの流れがなんか急なんですよね。
帝国との戦いもぼんやりしたまま、もう一日中夜だ…とか言われても。

それに王の力を得るために旅を続けろと言われたり、神の力を借りに行くことになったり、途中途中での目的がブレてるようなところがあって分かりづらい。

せっかくサブイベントが豊富に用意されているのですから、もっと本編の理解を助けるようなものがあっても良かったかなあと思います。
世界観やキャラクターのイメージを深めるのにはいいのですが、もっとこのあたりの不自然なつなぎをフォロー出来るような本筋の補填があるとありがたかったなあ。
せっかくストーリーにも力を入れたオープンワールドということだったので。


戦闘やサブイベントはとても楽しいです。
モブハントは1件ずつしか受けれないのが不便ですが、大きな敵をハントするのに
予め魔法を作ったりブキをセットしたり名前から予想して耐性のつく料理を食べたりするのは楽しいです。
魔法は使いづらいのですが、そのぶん序盤からかなり強力なものが作れますし
経験値が多めにもらえる魔法やポイズンも一緒に掛けれる魔法は便利。

戦闘も多少モンスターのモーションに理不尽を感じることがあるものの、
レベルを上げて物理で殴れるので従来のRPGファンにとってはやりやすいかも。
逆にアクションとして敵のモーションパターンを読んで攻撃したい人にはちょっと辛いかもですがそのへんはアクション派の意見なんかも聞きたいかも。

サブイベントもめんどくさいものはあるのですが、チョコボをレンタルしておいて車で近くまで行って、それからキャンプの周辺をじっくり探索するのも旅してる感覚があって楽しい。
景色もきれいですし、ワクワクするようなミニイベントもたくさんあり
本当に学生の頃の旅行を思い出すような仲間とワイワイした感覚が懐かしくて楽しいです。

 

オープンワールドは得てしてストーリーや戦闘が単調なものになりがちなので、
FFとしてそこに挑戦していくという意欲では非常に期待していたのですが、
その分非常に分かりづらい部分が多く残ってしまいわたしとしては辛いシナリオになってしまいました。

実際に製作期間が長引き、ヴェルサス時代の設定などもあり
制作陣の間ではある意味キャラへの愛着や設定・性格などは常識のようになってしまっていたのではないでしょうか。
実際ボリュームの関係でかなりカットしたシーンも多かったようです。
FF15と改定されてからのトレーラーの中にも、カットされてる部分が多くあるような気がします)

それによってメインのストーリーや各キャラへの性質というところについて
プレイヤーが十分に理解を深める…というところが困難になったように思います。
メインストーリーも謎が多く奥が深く複雑で感動でき、サブクエストもたくさんあり、
広い世界を十分に旅出来、戦闘も楽しく敵もたくさん、自由度も高い!
というのはどれもこれも実現出来ることではありませんから、
例えばメインのストーリーを重視するならサブクエストやミニイベントは本編の理解を深めるものを中心にし逆に遊びの自由度を高めたいのであれば基本設定をそもそもシンプルなものにし、旅行の行程を長くしてゆっくり遊べるものにすればよかったかもしれません。

どちらにせよ、欲張りすぎたのでストーリーとしてしんどいものになってしまったという印象を受け、キングスグレイブを見てストーリーに期待していた私としては残念なシナリオだと感じてしまいました。
ただ、まだまだ探索が残っていますししばらくは遊んじゃうと思います。